ゼロトラストは近年の企業ネットワークでは重要なセキュリティ管理の手法となっており、これまでの考え方を大きく変えるものとなっています。そのためこれを確実に実現するためには、従業員の意識改革も大切なポイントで、一人一人が安全に利用するための必要不可欠なものと認識することが大切です。ゼロトラストとは安全な領域と言うものを設定せず、常に個人認証を行うことでその都度様々なリソースにアクセスする権利があるかを確認するものです。すなわち様々なリソースに従業員がアクセスする際には、その都度認証が必要となるため、これを面倒であると感じてしまうことも少なくありません。

中には簡略化した手法を自ら設定し、スムーズにアクセスしようとするものも現れるため、これを未然に防ぐことが重要なポイントとなっています。基本的な方法ではIDとパスワードをその都度入力すると言う方法がありますが、これが面倒であると感じる場合には自らのパソコンの中にその情報を設定したり、あるいは上などにこれらを記載してパソコンに貼り付けるといった行為を行う場合も少なくありません。しかしこれではパソコンを使用したものやその上を見たものが簡単にアクセスをすることができるようになってしまい、本来のゼロトラストの意味がなくなってしまうことになります。従来の企業ネットワークは安全な内部領域を設定し、その中からであれば様々なリソースに自由にアクセスすることができると言うものが主流でした。

しかしこれでは内部に侵入した侵入者が自由にアクセスをすることができるようになるため、リスクが高まります。これを十分に従業員に認識させ、その実行を促すことが成功のポイントとなっています。